使い方
- 「時給から給料」または「月給から時給換算」を選ぶ
- 時給モードなら、時給と働いた時間(時間・分)を入力
- 月給モードなら、月給と月の労働時間を入力すると、実質時給が自動で出ます
時給計算の式
時給から給料を出す場合:
例えば30分は0.5時間、45分は0.75時間です。6時間30分なら「6 + 30 ÷ 60 = 6.5時間」として計算します。
月給から時給に逆算する場合:
パート・アルバイトの給料の目安確認に
シフトの時間が決まった時点で「今月の給料、だいたいいくらになりそう?」を確認したり、求人票に書かれた月給から「実際の時給はいくらか」を逆算して他の求人と比較したりするのに使えます。
月給を時給に換算するときの「月の労働時間」の考え方
上の計算式にある「月の労働時間」は、その月に実際に働いた時間をそのまま使うとは限りません。求人票を比べるときや会社の給与計算では、まず1年間を通じた「月平均所定労働時間」を出し、それで月給を割るのが一般的なやり方です。月給のように月単位で決まっている賃金を時間あたりの金額に割り戻す方法は労働基準法施行規則19条1項4号に定めがあり、「月によつて定められた賃金については、その金額を月における所定労働時間数(月によつて所定労働時間数が異る場合には、一年間における一月平均所定労働時間数)で除した金額」とされています。
月平均所定労働時間の出し方
例えば、1日の所定労働時間が8時間、年間の所定労働日数が240日(年間休日が125日ほどの会社をイメージした例)だとすると、年間の所定労働時間は8時間×240日=1,920時間、月平均では1,920時間÷12か月=160時間になります。ちょうどこのページの「月給から時給換算」欄が初期値として表示している160時間と同じ数字です。所定労働日数や1日の労働時間が違う場合は、この式に自社の数字をあてはめて月平均所定労働時間を出してから、月給を割ってください。
最低賃金と比べるときに算入しない賃金
求人票の時給や、月給から出した実質時給を最低賃金と比べるときは、比較に使える賃金と使えない賃金が法律で区別されている点に注意が必要です。最低賃金法4条3項は「次に掲げる賃金は、前二項に規定する賃金に算入しない」と定めています。厚生労働省の解説によると、具体的には結婚手当など臨時に支払われる賃金、賞与など1か月を超える期間ごとに支払われる賃金、所定労働時間を超える労働に対する時間外割増賃金、所定労働日以外の労働に対する休日割増賃金、深夜割増賃金のうち通常の賃金計算額を超える部分、そして精皆勤手当・通勤手当・家族手当が最低賃金との比較には使えません。求人票の月給に残業代やみなし手当が含まれている場合は、これらを除いた金額で実質時給を出さないと、最低賃金と正しく比較できないことになります。
出典: e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」第19条1項4号 / e-Gov法令検索「最低賃金法」第4条3項 / 厚生労働省 最低賃金特設サイト「最低賃金の対象となる賃金」(いずれも2026年9月15日確認)
地域別最低賃金(令和8年度)の最新額
最低賃金は都道府県ごとに年1回改定される「地域別最低賃金」で決まっており、時給に換算した金額で示されます。令和8年度(2026年度)分は令和8年9月3日にすべての都道府県で改定額が答申され、全国加重平均は1,177円と、前年度の1,121円から56円の引き上げになりました。改定額・引上げ額は都道府県ごとに異なり、発効日も令和8年10月1日から令和8年12月2日までの間で都道府県ごとにばらつきます。答申された額はこの後の異議申出の手続きを経て都道府県労働局長が正式に決定するため、発効日が近い都道府県から順に確定していく形になります。
| 都道府県 | 最低賃金(答申額) | 引上げ額 | 発効日(答申時点) |
|---|---|---|---|
| 全国加重平均 | 1,177円 | +56円 | — |
| 東京都 | 1,280円 | +54円 | 令和8年10月1日 |
| 大阪府 | 1,231円 | +54円 | 令和8年10月1日 |
| 宮崎県 | 1,085円 | +62円 | 令和8年10月24日 |
| 沖縄県 | 1,086円 | +63円 | 令和8年12月2日 |
東京都の1,280円が47都道府県のうちもっとも高く、宮崎県の1,085円がもっとも低い金額です。沖縄県の令和8年12月2日は、47都道府県の中でもっとも遅い発効日にあたります。自分の時給が最低賃金を下回っていないか確認したいときは、上の「時給から給料」欄に時給を入れて、お住まいの都道府県の最低賃金と見比べてみてください。
出典: 厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額の改定について」(令和8年9月3日公表) / 同 別紙「令和8年度地域別最低賃金 答申状況」(2026年9月15日確認)
残業代(割増賃金)は残業代KAZOERUで
このツールが計算するのは、通常の労働時間分の給料だけです。法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超える時間外労働、法定休日の労働、午後10時から翌午前5時までの深夜労働については、労働基準法で割増賃金の支払いが義務づけられており、時給をそのまま掛けても正しい金額になりません。
割増率は労働基準法37条と、率を具体的に定める政令で次のとおり決まっています。時間外労働は通常の賃金の25%以上(1か月に60時間を超えた部分は50%以上)、法定休日の労働は35%以上、深夜労働は25%以上です。時間外労働や休日労働が深夜時間帯にかかる場合は、それぞれの率が合算されます。これらはいずれも法律が定める下限の率なので、会社の規定でこれより高い率を定めている場合はそちらが適用されます。割増率を反映した残業代の金額は残業代KAZOERUで計算できます。
出典: e-Gov法令検索「労働基準法」第32条・第37条1項・4項 / 厚生労働省「労働基準法第三十七条第一項の時間外及び休日の割増賃金に係る率の最低限度を定める政令」(2026年9月15日確認)
計算例で確認する時給と給料の関係
実際の数字にあてはめると、時給と労働時間から給料がどう決まるかがつかみやすくなります。ここではこのページの計算式(給料 = 時給 × 労働時間)を使って、2つのパターンを手計算してみます。
例1: 時給1,200円で週20時間、1か月働いた場合
1年は52週なので、1か月あたりの週数は52週÷12か月=約4.33週です。ここでは4.3週として計算すると、週20時間×4.3週=86時間になるので、1か月の給料の目安は次のとおりです。
これはあくまで平均的な週数から出した目安です。実際の月は4週の月も5週の月もあるので、正確な金額を知りたいときは、その月に実際に働いた時間をこのページの「時給から給料」欄に入れて計算してください。
例2: 深夜帯を含む8時間シフトの場合
時給1,200円で、17時から翌1時までの8時間(うち22時〜翌1時の3時間が深夜帯)働いた場合を考えます。1日の労働時間が法定労働時間の8時間以内におさまっているので時間外労働にはなりませんが、深夜の3時間分には25%以上の深夜割増賃金が上乗せされます。
この場合の給料は、基本給9,600円に深夜割増分900円以上を加えた10,500円以上が目安になります。このページの「時給から給料」欄が出すのは基本給部分の9,600円だけなので、深夜や残業を含むシフトの正確な金額は残業代KAZOERUで確認してください。
給与から引かれるもの(所得税・社会保険)の基礎知識
このツールで出る金額は、時給×労働時間で計算した給料(総支給額)です。実際に口座へ振り込まれる手取り額は、ここからいくつかの項目が天引きされて決まります。
所得税(源泉徴収)
給与を支払う会社には、支払いのたびに所得税および復興特別所得税を差し引いて国に納める義務があります(源泉徴収)。国税庁の解説によると、差し引いた税額は原則として給与を支払った月の翌月10日までに国へ納付することになっています。天引きされる税額はその月の給与額や扶養親族の人数によって変わるため、いくら引かれるかを具体的に知りたいときは所得税KAZOERUや手取りKAZOERUが使えます。
社会保険(健康保険・厚生年金)への加入
パート・アルバイトでも、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が、同じ職場で同様の業務をしている通常の労働者の4分の3以上になると、勤務先の健康保険・厚生年金保険への加入対象になります(日本年金機構の解説による原則の基準)。従業員数など一定の条件を満たす職場では、これより短い時間・日数でも加入対象になる場合があります。加入すると保険料が給与から天引きされる一方、将来受け取る年金額や、病気やけがで働けないときの傷病手当金などの給付にもつながります。天引きされる社会保険料の目安は社会保険料KAZOERUで計算できます。
出典: 国税庁 No.2502「源泉徴収義務者とは」 / 日本年金機構「私は、パートタイマーとして勤務しています。社会保険に加入する義務はありますか。」(いずれも2026年9月15日確認)