使い方
- 勤務先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出しているかで、甲欄・乙欄を選ぶ
- その月の社会保険料等控除後の給与等の金額を入力する。給与明細が手元になく額面しか分からないときは「額面(総支給額)から概算」に切り替える
- 扶養親族等の数を選ぶ(甲欄のみ税額が変わります)
- 源泉徴収税額と、税額表のどの行・どの列を引いたのかが表示されます
源泉徴収税額表(月額表)とは
会社が毎月の給与を支払うとき、所得税をあらかじめ差し引いて国に納める仕組みが源泉徴収です。差し引く金額は担当者が自由に決めるものではなく、国税庁が公表する「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」という表で決まっています。月ごとに支払われる給与に使うのが月額表で、このページはその令和8年分(231階級)をそのまま収録しています。表の中身は平成24年3月31日財務省告示第115号別表第一(令和7年4月30日財務省告示第122号改正)で定められたものです。
表は縦軸が「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」、横軸が「扶養親族等の数」と「乙欄」でできています。金額の階級は105,000円から始まり、740,000円未満までが本表です。この範囲では階級の幅が2,000円と3,000円の2種類あり、給与が少し増減しても天引き額が変わらないことがあるのはこのためです。
甲欄と乙欄の違い
同じ金額でも、甲欄と乙欄では税額が大きく変わります。分かれ目は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」をその勤務先に提出しているかどうかだけです。提出していれば甲欄、提出していなければ乙欄を使います。
この申告書は同時に1か所にしか提出できません。掛け持ちで働いている場合、主たる給与を受け取る勤務先が甲欄、もう一方の勤務先は乙欄になります。乙欄は「他にも給与があり、年末調整でまとめて精算される」ことを前提に高めに設定されており、扶養親族等の数による列の区別もありません。国税庁の設例と同じ356,600円で比べると、甲欄(扶養親族等2人)は7,020円、乙欄は71,900円です。
乙欄で多く預かられた所得税は取られっぱなしになるわけではなく、確定申告をすれば精算されます。なお乙欄でも「従たる給与についての扶養控除等申告書」を提出している場合は、そこに書いた扶養親族等の数1人につき1,610円を表の税額から差し引きます。
「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」とは
表を引くときに使うのは額面(総支給額)ではありません。総支給額から、その月に給与から差し引かれる健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・雇用保険料などの社会保険料を引いた金額です。国税庁の設例では、支給額420,000円から社会保険料等63,400円を引いた356,600円で表を引き、扶養親族等2人の列と交わる7,020円が税額になります。このとき引いた行は「356,000円以上359,000円未満」です。
また、通勤手当のうち非課税になる部分は、そもそも給与等の金額に含めません。額面から社会保険料を引くだけでは、非課税の通勤手当が含まれたままになることがあるので注意してください。本ツールの「額面から概算」は、この非課税分を考慮せずに社会保険料だけを差し引く簡易な計算です。正確に知りたいときは給与明細の控除後の金額を直接入力してください。
扶養親族等の数の数え方
甲欄の列を決める「扶養親族等の数」は、単に家族の人数ではありません。基本になるのは、扶養控除等申告書に記載した源泉控除対象配偶者と控除対象扶養親族の合計人数です。そのうえで告示の備考により、次のように人数を加算して数えます。
- 本人が障害者(特別障害者を含む)・寡婦・ひとり親・勤労学生に当てはまるときは、該当するごとに1人を加える
- 同一生計配偶者や扶養親族が障害者(特別障害者を含む)や同居特別障害者に当てはまるときは、その人数だけ加える
本人の状況によって加算の有無が変わるため、このツールでは加算を自動では行っていません。上の条件に照らして数えた人数をそのまま入力してください。
甲欄に列があるのは7人までで、それを超える場合は7人の列の税額から、超えた1人につき1,610円を差し引きます。たとえば500,000円・扶養親族等8人なら、7人の列の4,830円から1,610円を引いた3,220円になります。差し引いた結果が0円を下回るときは0円です。
月額表の抜粋(よく使われる帯)
本表231階級のうち、給与としてよく使われる金額帯を抜き出しました。行は「その額以上・次の額未満」で読みます。ここに載っていない金額でも、上のツールに入力すればその前後の行が表示されます。
| その月の社会保険料等控除後の 給与等の金額 | 甲欄・扶養親族等の数 | 乙欄 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 0人 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 | 6人 | 7人 | ||
| 109,000円以上111,000円未満 | 380 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3,900 |
| 129,000円以上131,000円未満 | 1,400 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5,300 |
| 149,000円以上151,000円未満 | 2,420 | 810 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 8,300 |
| 179,000円以上181,000円未満 | 3,620 | 2,010 | 390 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 12,800 |
| 199,000円以上201,000円未満 | 4,340 | 2,730 | 1,100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 19,700 |
| 230,000円以上233,000円未満 | 5,460 | 3,850 | 2,240 | 610 | 0 | 0 | 0 | 0 | 29,500 |
| 248,000円以上251,000円未満 | 6,110 | 4,490 | 2,880 | 1,260 | 0 | 0 | 0 | 0 | 35,500 |
| 278,000円以上281,000円未満 | 7,180 | 5,560 | 3,950 | 2,330 | 710 | 0 | 0 | 0 | 45,600 |
| 299,000円以上302,000円未満 | 7,930 | 6,320 | 4,700 | 3,080 | 1,470 | 0 | 0 | 0 | 53,600 |
| 329,000円以上332,000円未満 | 10,020 | 7,550 | 5,920 | 4,310 | 2,700 | 1,070 | 0 | 0 | 62,600 |
| 350,000円以上353,000円未満 | 11,730 | 8,500 | 6,780 | 5,170 | 3,550 | 1,930 | 320 | 0 | 69,800 |
| 398,000円以上401,000円未満 | 15,650 | 12,430 | 9,190 | 7,130 | 5,510 | 3,890 | 2,280 | 660 | 88,700 |
| 449,000円以上452,000円未満 | 19,860 | 16,590 | 13,350 | 10,120 | 7,600 | 5,970 | 4,360 | 2,750 | 117,600 |
| 500,000円以上503,000円未満 | 28,190 | 21,730 | 17,520 | 14,280 | 11,060 | 8,060 | 6,440 | 4,830 | 145,700 |
| 548,000円以上551,000円未満 | 36,030 | 29,570 | 23,110 | 18,200 | 14,980 | 11,740 | 8,500 | 6,790 | 170,500 |
| 599,000円以上602,000円未満 | 45,390 | 38,930 | 32,470 | 25,990 | 19,650 | 16,430 | 13,190 | 9,950 | 195,400 |
| 650,000円以上653,000円未満 | 54,770 | 48,300 | 41,840 | 35,370 | 28,900 | 22,440 | 17,880 | 14,640 | 219,000 |
| 698,000円以上701,000円未満 | 63,590 | 57,120 | 50,660 | 44,190 | 37,730 | 31,260 | 24,790 | 19,050 | 237,600 |
| 728,000円以上731,000円未満 | 69,540 | 63,070 | 56,600 | 50,140 | 43,670 | 37,210 | 30,740 | 24,270 | 253,100 |
単位は円。数値は国税庁の令和8年分給与所得の源泉徴収税額表(月額表)から機械的に抽出したものです。
表に載っていない金額の求め方(105,000円未満と740,000円超)
本表がカバーするのは105,000円以上740,000円未満です。その外側は次のように決まります。
105,000円未満のとき、甲欄の税額は0円です(105,000円ちょうどになると170円から始まります)。一方、乙欄はこの帯でも税額が発生し、その月の社会保険料等控除後の給与等の金額に3.063%を掛けた金額(1円未満切捨て)になります。国税庁の設例にある80,750円なら2,473円です。この区切りとなる金額は税制改正のたびに見直されるため、前の年分の表や古い解説の数字をそのまま使わないでください。
740,000円以上の部分は、表に「以上・未満」の行が細かく並んでいるのではなく、区切りとなる金額の税額と、そこからの超過分に掛ける率が示されています。甲欄の帯は次のとおりです(基準となる税額は扶養親族等0人の場合)。
| 金額の帯 | 基準となる税額(0人) | 超過分に掛ける率 |
|---|---|---|
| 740,000円を超え790,000円に満たない金額 | 71,680円 | 20.42% |
| 790,000円を超え960,000円に満たない金額 | 81,890円 | 23.483% |
| 960,000円を超え1,710,000円に満たない金額 | 121,820円 | 33.693% |
| 1,710,000円を超え2,130,000円に満たない金額 | 374,520円 | 40.84% |
| 2,130,000円を超え2,170,000円に満たない金額 | 549,440円 | 40.84% |
| 2,170,000円を超え2,210,000円に満たない金額 | 571,220円 | 40.84% |
| 2,210,000円を超え2,250,000円に満たない金額 | 593,000円 | 40.84% |
| 2,250,000円を超え3,500,000円に満たない金額 | 614,770円 | 40.84% |
| 3,500,000円を超える金額 | 1,125,270円 | 45.945% |
乙欄も同じ考え方で、次の2本の帯になっています。
| 金額の帯 | 基準となる税額 | 超過分に掛ける率 |
|---|---|---|
| 740,000円を超え1,710,000円に満たない金額 | 259,200円 | 40.84% |
| 1,710,000円を超える金額 | 655,400円 | 45.945% |
この帯に当たる金額を入力すると、ツールは「基準となる税額+超過分×率」という式そのものを表示します。表から直接読み取った金額ではないことが分かるようにするためです。なお、定率で計算する部分の1円未満の端数は、当サイトでは切り捨てて計算しています(105,000円未満の乙欄については国税庁の設例に切捨ての記載があり、740,000円を超える帯については同じ扱いを当サイトの判断で適用しています)。
毎月の天引きは概算 — 年末調整で精算される
月額表で求めた税額は、その月の給与だけを見て機械的に決まる概算です。生命保険料控除・地震保険料控除・住宅ローン控除といった控除は反映されていませんし、年の途中で扶養親族が増えたり減ったりした分、賞与の額、給与の変動なども織り込まれていません。
そのため、毎月預かった所得税の合計と、1年間の給与に対する本来の所得税額は一致しません。この差は年末調整で計算し直され、預かりすぎていれば還付、足りなければ追加徴収という形で精算されます。年末調整の対象になるのは甲欄で源泉徴収されている人で、乙欄の人や年末調整で処理できない控除(医療費控除など)がある人は、確定申告で精算します。毎月の天引き額を12倍しても年間の所得税額にはならない、という点だけ押さえておけば十分です。
賞与・日給の場合は別の表を使う
月額表を使うのは、月ごとに支払われる給与(半月ごと・10日ごと・月を単位に定められた期間ごとの給与を含む)です。賞与には「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」があり、前月の社会保険料等控除後の給与額と扶養親族等の数から税率を求め、賞与の社会保険料等控除後の金額に掛けて税額を計算します。賞与から引かれる金額と手取りはボーナス手取りKAZOERUで確認できます。
また、日雇いや週給など、給与の支払いが月単位でない場合は日額表を使います。当サイトが収録しているのは月額表で、日額表・退職所得・電算機計算の特例は対象外です。給与から引かれる社会保険料そのものを知りたい場合は社会保険料KAZOERU、手取り全体を知りたい場合は手取りKAZOERUもあわせて使えます。収録する表は順次拡充しています。
このツールの前提(かならず確認)
- 収録しているのは令和8年分の月額表です。税額表は年分ごとに別のものが公表されるため、他の年分の給与には使えません
- 扶養親族等の数は入力された人数をそのまま使います。障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生などによる加算は自動では行いません
- 「額面から概算」で差し引く社会保険料は協会けんぽの都道府県別保険料率(2026年(令和8年))による概算で、標準報酬月額の決定方法や非課税の通勤手当までは反映していません。給与明細の控除後の金額を入力したほうが正確です
- 表示される金額はその月に源泉徴収される所得税の目安です。実際に給与から差し引く金額を決めるのは勤務先で、1年間の税額は年末調整または確定申告で精算されます
- 当サイトは民間のサイトで、国税庁その他の公的機関が作成・監修したものではありません。個別の判断が必要な場合は、所轄の税務署または税理士にご確認ください
出典: 国税庁「令和8年分 給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」(月額表PDF / 月額表Excel / 税額表の使い方、2026-09-10取得)を当サイトが機械抽出して再構成しました。表の内容は平成24年3月31日財務省告示第115号別表第一(令和7年4月30日財務省告示第122号改正)によります。