使い方
- 元本(支払いが遅れている金額)を円で入力する
- 利率を選ぶ。「法定利率」は民法の法定利率、「改正前の商事法定利率」は2020年3月31日以前に遅滞の責任を負った商行為の債務の年6%、「退職した人の賃金」は年14.6%、「年率を入力」は契約で決めた年率などを自分で入れる
- 遅れた日数を入れる。「日付で入力」に切り替えると、起算日(遅延の初日)と支払日から日数を数える(両方の日を含む)
- 遅延損害金・元本との合計・1日あたりの額と、計算式がその場で表示される
- URLに条件を付けて開くと、その条件で最初から表示される(例:
/chien-songaikin/?amt=300000&rate=chingin&days=60は退職した人の賃金(年14.6%)・30万円・60日で7,200円)。計算欄の下の「この条件のURLをコピー」でも同じ形のURLを作れる
遅延損害金はどうやって計算する?
このツールは、元本に年率を掛けて1年分の額を出し、遅れた日数の分だけ日割りして計算します。1円未満は切り捨てます。
たとえば100万円を法定利率(年3%)で90日なら、1,000,000円 × 年3% × 90日 ÷ 365 = 7,397.26…円で、1円未満を切り捨てて7,397円です。1年分は30,000円、1日あたりは約82.19円です。
うるう年を含む期間も、1年を365日として日割りしています。遅延の率を定めた条文には、消費者契約法9条1項2号の「支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について、その日数に応じ」のように、日数に応じて計算する形のものがあります。
元本と日数ごとの遅延損害金は?(早見表)
法定利率(年3%)で計算すると、100万円が30日遅れて2,465円、90日で7,397円、1年(365日)で30,000円です。下の表は元本ごとの額です(単位は円・1円未満切り捨て)。元本をタップすると、その元本・90日の条件で計算欄が開きます。
| 元本 | 30日 | 90日 | 1年(365日) |
|---|---|---|---|
| 10万円 | 246 | 739 | 3,000 |
| 30万円 | 739 | 2,219 | 9,000 |
| 50万円 | 1,232 | 3,698 | 15,000 |
| 100万円 | 2,465 | 7,397 | 30,000 |
| 300万円 | 7,397 | 22,191 | 90,000 |
| 500万円 | 12,328 | 36,986 | 150,000 |
| 1,000万円 | 24,657 | 73,972 | 300,000 |
表の法定利率は、2026年4月1日〜2029年3月31日に遅滞の責任を負った場合の年3%です。2020年3月31日以前に遅滞の責任を負った場合の年5%は計算欄の「遅滞の責任を負った時期」で、商行為によって生じた債務は年6%(整備法4条3項)は利率の「改正前の商事法定利率」で選べます。
遅延損害金の法定利率は何%?
民法404条2項は法定利率を年3%とし、3年ごとの見直しでも、2026年4月1日〜2029年3月31日の期まで年3%のままです(法務省)。2020年3月31日以前に遅滞の責任を負った場合は、改正前の民法404条の年5%です(商行為によって生じた債務は年6%(整備法4条3項))。
| 遅滞の責任を負った時期 | 法定利率 | 基準割合 |
|---|---|---|
| 2026年4月1日〜2029年3月31日 | 年3% | 年0.4% |
| 2023年4月1日〜2026年3月31日 | 年3% | 年0.5% |
| 2020年4月1日〜2023年3月31日 | 年3% | 年0.7% |
| 2020年3月31日以前 | 年5% | — |
| 2020年3月31日以前・商行為によって生じた債務 | 年6% | — |
基準割合は法務省告示(令和7年法務省告示第73号・令和4年法務省告示第64号・令和2年法務省告示第47号)の値です。2020年3月31日以前の商行為によって生じた債務の年6%は、民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(整備法)4条3項によります。期をタップすると、その期・100万円・90日の条件で計算欄が開きます。
改正前の率に切り替わる境目は、遅滞の責任を負った日です。民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)の施行日は2020年4月1日で(法務省「施行期日は,平成32年(2020年)4月1日」)、同法の附則17条3項は次のように定めています。
施行日前に債務者が遅滞の責任を負った場合における遅延損害金を生ずべき債権に係る法定利率については、新法第四百十九条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。(民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)附則17条3項)
商行為によって生じた債務については、同じ日に施行された整備法(平成29年法律第45号。附則「この法律は、民法改正法の施行の日から施行する。」)の4条3項が、次のように定めています。
施行日前に旧商法第五百十四条に規定する商事法定利率による利息が生じた場合におけるその利息を生ずべき債権(商行為によって生じたものに限る。)に係る法定利率については、なお従前の例による。施行日前に債務者が遅滞の責任を負った場合における遅延損害金を生ずべき債権(商行為によって生じたものに限る。)に係る法定利率についても、同様とする。(民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律4条3項)
改正前の民法404条は「利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年五分とする。」、改正前の商法514条は「商行為によって生じた債務に関しては、法定利率は、年六分とする。」としていました。このツールの「法定利率」は、遅滞の責任を負った日(起算日)が2020年3月31日以前なら年5%、2020年4月1日以後ならこのツールが持つ期の率で計算します。商行為によって生じた債務は年6%(整備法4条3項)で、利率の「改正前の商事法定利率」で計算できます。どの債務が商行為によって生じたものに当たるかは判定していません。
法定利率の見直しの仕組みは、民法404条3項〜5項が決めています。
前項の規定にかかわらず、法定利率は、法務省令で定めるところにより、三年を一期とし、一期ごとに、次項の規定により変動するものとする。(民法404条3項)
各期における法定利率は、この項の規定により法定利率に変動があった期のうち直近のもの(以下この項において「直近変動期」という。)における基準割合と当期における基準割合との差に相当する割合(その割合に一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を直近変動期における法定利率に加算し、又は減算した割合とする。(民法404条4項)
基準割合は、民法404条5項が次のように決めています。告示は、省令2条で「民法第四百四条第五項の規定による基準割合の告示は、各期の初日の一年前までに、官報でする。」とされています。
前項に規定する「基準割合」とは、法務省令で定めるところにより、各期の初日の属する年の六年前の年の一月から前々年の十二月までの各月における短期貸付けの平均利率(当該各月において銀行が新たに行った貸付け(貸付期間が一年未満のものに限る。)に係る利率の平均をいう。)の合計を六十で除して計算した割合(その割合に〇・一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)として法務大臣が告示するものをいう。(民法404条5項)
法定利率に初めて変動があるまでは、附則15条2項により、4項の「直近変動期」は施行後最初の期(2020年4月1日〜2023年3月31日)、「直近変動期における法定利率」は「年三パーセント」と読み替えます。最初の期の基準割合は年0.7%と告示されています。法務省の説明資料は、これをもとに次の例を挙げています。
例えば、その後の期の基準割合が年1.2%であった場合には基準割合の変動が1%未満ですので法定利率は変動しませんが、年1.9%であった場合には0.7%から1%以上増加しており、その差は1.2%ですので、端数を切り捨てた1%を加算し、法定利率は年4%になります。(法務省「法定利率の変動制に関する説明資料」)
2029年4月1日から始まる期の法定利率は、その期の基準割合の告示で決まります。法務省の説明資料は、この期の法定利率を「未確定(変動の可能性あり)」としています。このツールは、2029年3月31日までに遅滞の責任を負った場合の法定利率で計算します。
改正前の商法514条(年6%)は2020年4月1日の改正で削除され、法務省の資料「重要な実質改正事項」は「商行為によって生じた債務についても、民法に規定する法定利率を適用」と説明しています。2020年4月1日以後に遅滞の責任を負った場合は、商行為によって生じた債務も民法の法定利率です。
遅延損害金の率に上限はある?
契約で決める遅延損害金(損害賠償の額の予定・違約金)の率について、消費者契約法9条1項2号は年14.6%、利息制限法4条1項は元本の額に応じて年21.9%〜29.2%、同法7条1項は年20%を超える部分を無効としています。それぞれの条文で、対象になる契約が決まっています。
| 条文 | 対象 | 年率 |
|---|---|---|
| 消費者契約法9条1項2号 | 消費者契約で、消費者が支払期日までに支払わない場合の損害賠償の額の予定・違約金(これを超える部分が無効) | 14.6% |
| 利息制限法4条1項 | お金の貸し借り(金銭を目的とする消費貸借)の賠償額の予定で、元本が10万円未満(1条の年20%の1.46倍)(これを超える部分が無効) | 29.2% |
| 利息制限法4条1項 | お金の貸し借り(金銭を目的とする消費貸借)の賠償額の予定で、元本が10万円以上100万円未満(1条の年18%の1.46倍)(これを超える部分が無効) | 26.28% |
| 利息制限法4条1項 | お金の貸し借り(金銭を目的とする消費貸借)の賠償額の予定で、元本が100万円以上(1条の年15%の1.46倍)(これを超える部分が無効) | 21.9% |
| 利息制限法7条1項 | 貸す側が業として行うお金の貸し借り(営業的金銭消費貸借)の賠償額の予定(これを超える部分が無効) | 20% |
| 賃金の支払の確保等に関する法律6条1項・同法施行令1条 | 退職した労働者の賃金(退職手当を除く)の支払いが遅れたときの遅延利息(この率) | 14.6% |
利息制限法4条2項は「前項の規定の適用については、違約金は、賠償額の予定とみなす。」としています。同法7条1項は「第四条第一項の規定にかかわらず、営業的金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が年二割を超えるときは、その超過部分について、無効とする。」としています。営業的金銭消費貸借について、同法5条1号は「債権者が業として行う金銭を目的とする消費貸借をいう」としています。このツールは、契約がどの条文の対象になるかを判定していません。「年率を入力」で上の表の率を超える年率を入れると、計算欄に注意を出します。
年率が違うと遅延損害金はいくら変わる?(年率ごとの早見表)
100万円の1年(365日)の遅延損害金は、年3%で30,000円、年14.6%で146,000円です。上の表の率で計算すると次のとおりです(単位は円)。年率をタップすると、その年率・100万円・365日の条件で計算欄が開きます。
| 年率 | 90日 | 1年(365日) |
|---|---|---|
| 年3%(法定利率) | 7,397 | 30,000 |
| 年14.6% | 36,000 | 146,000 |
| 年20% | 49,315 | 200,000 |
| 年21.9% | 54,000 | 219,000 |
| 年26.28% | 64,800 | 262,800 |
| 年29.2% | 72,000 | 292,000 |
年26.28%と年29.2%は、利息制限法4条1項で元本が10万円以上100万円未満・10万円未満のときの上限の率です。元本が100万円のときの同項の上限は年21.9%なので、表では率どうしを比べるために同じ元本で計算しています。
遅延損害金とは?
遅延損害金は、お金の支払い(金銭の給付を目的とする債務)が遅れたときの損害賠償で、民法419条がその額の決め方を定めています。
金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。(民法419条1項)
法務省の資料「重要な実質改正事項」は、法定利率が使われる場面として「約定利率の定めがない金銭債務の遅延損害金の算定」を挙げています。同じ条の2項は「前項の損害賠償については、債権者は、損害の証明をすることを要しない。」、3項は「第一項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。」としています。
遅延損害金は、いつから数える?
確定期限があるときは、その期限が到来した時から遅滞の責任を負います(民法412条1項)。民法412条は、期限の決め方によって次の3つに分けています。
- 確定期限があるとき(412条1項): 「債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う。」
- 不確定期限があるとき(412条2項): 「債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した後に履行の請求を受けた時又はその期限の到来したことを知った時のいずれか早い時から遅滞の責任を負う。」
- 期限を定めなかったとき(412条3項): 「債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。」
遅延の率を定めた条文のうち、消費者契約法9条1項2号は「支払期日の翌日からその支払をする日までの期間」、賃金の支払の確保等に関する法律6条1項は「退職の日の翌日からその支払をする日までの期間」について、その日数に応じて計算するとしています。
このツールは、起算日(遅延の初日)と支払日の両方を含めて日数を数えます。支払期日の翌日を起算日に入れると、上の2つの条文の「翌日からその支払をする日までの期間」と同じ日数になります。たとえば支払期日が2026年3月31日で2026年6月29日に支払った場合、支払期日の翌日の2026年4月1日を起算日に入れると、日数は90日です(この日付で計算する)。
退職した人の給料が遅れたときの率は?
賃金の支払の確保等に関する法律6条1項と同法施行令1条は、退職した労働者の賃金(退職手当を除く)の遅延利息の率を年14.6%と定めています。
賃金の支払の確保等に関する法律6条1項は、退職した労働者の賃金(退職手当を除く)を退職の日(退職の日の後に支払期日が来る賃金は、その支払期日)までに支払わなかったとき、その翌日から支払う日までの日数に応じて、年14.6%(同法施行令1条)の遅延利息を支払うと定めています。天災地変その他のやむを得ない事由で厚生労働省令で定めるものによる遅れは、その事由がある期間について適用しないとされています(同条2項)。このツールは、その期間を差し引いて計算していません。
たとえば30万円の賃金が60日遅れた場合、年14.6%で7,200円です(この条件で計算する)。計算欄では、利率の「退職した人の賃金(年14.6%)」で計算できます。
このツールの前提
- 遅延損害金 = 元本 × 年率 × 日数 ÷ 365 で計算し、1円未満は切り捨てます。うるう年を含む期間も365で割ります。計算の途中では丸めません
- 日付で入れたときの日数は、起算日(遅延の初日)と支払日の両方を含めて数えます
- 法定利率は、起算日(日数で入れるときは選んだ時期)を遅滞の責任を負った最初の時点として、その時点の期の率を使います。期をまたいでも率は変えません
- 法定利率は、2029年3月31日までに遅滞の責任を負った場合を計算します。2020年3月31日以前は、「法定利率」では改正前の民法404条の年5%、「改正前の商事法定利率」では改正前の商法514条の年6%(整備法4条3項。商行為によって生じた債務)で計算します。どちらに当たるかは判定していません
- 元本は1円〜10,000,000,000円、年率は0%より大きく100%以下、日数は1〜50,000日、日付は1990年1月1日〜2099年12月31日の範囲で計算します
- 途中で一部を支払った場合の残りの元本ごとの計算、遅延損害金にさらにつく利息、契約で決めた日数の数え方・日割りの方法・端数の扱いは計算していません
- 契約や債務が、消費者契約法・利息制限法・賃金の支払の確保等に関する法律のどの条文の対象になるか、どの起算日が当てはまるかは判定していません
よくある質問
法定利率が途中で見直されたら、遅延損害金の率も変わりますか?
遅滞の責任を負ったのが2020年4月1日より前なら、何%で計算しますか?
遅延損害金の14.6%は、どこで決まっていますか?
うるう年をまたぐと、計算は変わりますか?
クレジットカードやローンの遅延損害金も計算できますか?
日数で入れるとき、法定利率の「遅滞の責任を負った時期」は何を選びますか?
1円未満の端数はどう扱っていますか?
出典
- 民法(明治29年法律第89号)404条・412条・419条、附則(平成29年法律第44号)15条・17条(e-Gov法令検索)
- 改正前の民法404条・419条(2020年3月1日施行の版。e-Gov法令検索)
- 改正前の商法514条(2019年4月1日施行の版。e-Gov法令検索)
- 民法第四百四条第三項に規定する期及び同条第五項の規定による基準割合の告示に関する省令(e-Gov法令検索)
- 利息制限法(昭和29年法律第100号)1条・4条・5条・7条(e-Gov法令検索)
- 消費者契約法(平成12年法律第61号)9条(e-Gov法令検索)
- 賃金の支払の確保等に関する法律(昭和51年法律第34号)6条(e-Gov法令検索)
- 賃金の支払の確保等に関する法律施行令(昭和51年政令第169号)1条(e-Gov法令検索)
- 民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成29年法律第45号)4条(衆議院「制定法律」)
- 法務省「民法の一部を改正する法律(債権法改正)について」
- 法務省「民法(債権関係)改正法の施行期日について」
- 法務省「法定利率の変動制に関する説明資料」
- 法務省「重要な実質改正事項」
- 令和7年法務省告示第73号(基準割合 年0.4%・2026年4月1日〜2029年3月31日の期)
- 令和4年法務省告示第64号(基準割合 年0.5%・2023年4月1日〜2026年3月31日の期)
- 令和2年法務省告示第47号(基準割合 年0.7%・2020年4月1日〜2023年3月31日の期)
条文・告示・法務省の資料は2026年10月13日に確認しました。条文は e-Gov 法令検索の版を使い、計算に使う率はこの版の条文から写しています。
ご利用にあたって
本ツールは、入力した元本・年率・日数から遅延損害金を計算するもので、法律上の判断や助言を行うものではありません。どの率・どの起算日が当てはまるか、実際に遅延損害金を請求したり支払いについて交渉したりする場合は、弁護士・司法書士などの専門家や公的な相談窓口にご相談ください。当サイトは民間のサイトで、法務省その他の公的機関が作成・監修したものではありません。