使い方
- 退職金額(額面)を入力する
- 勤続年数を「年」と「ヶ月」で入力する(1年未満の端数は自動で切り上げられます)
- 役員等としての退職、障害者になったことが直接の原因の退職に当てはまる場合はチェックを入れる
- 手取り額と内訳、適用された計算パターンがその場で表示されます
退職所得控除の計算式
勤続20年以下: 40万円 × 勤続年数(最低80万円)
勤続20年超: 800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年)
勤続年数の1年未満の端数は切り上げます(例: 22年5ヶ月 → 23年で計算)。障害者になったことが直接の原因で退職した場合は、この控除額にさらに100万円が加算されます。
課税退職所得の計算(1/2計算とその例外)
課税退職所得 =(退職金 − 退職所得控除)× 1/2(千円未満切捨て、分離課税)
退職金は他の所得と分けて税額を計算する「分離課税」で、控除後の金額の1/2にだけ課税されるのが原則です。ただし、次の2つのケースでは1/2計算が適用されません。
- 勤続5年以下の役員等(特定役員): 1/2計算をせず、控除後の金額がそのまま課税退職所得になります
- 勤続5年以下の一般社員(短期退職手当等): 控除後の金額のうち300万円までは通常どおり1/2を適用し、300万円を超える部分は1/2をせずに課税退職所得に加算します
住民税(現年分離課税)
住民税 = 課税退職所得 × 10%(市民税6% + 道府県民税4%)
他の所得の住民税は「前年の所得に翌年課税」されますが、退職金の住民税だけは退職した年のうちに源泉徴収されて完結する「現年分離課税」です。
「退職所得の受給に関する申告書」を出しているかで税額が変わる
退職金を受け取る前に、勤務先へ「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、退職所得としての税額が源泉徴収され、課税はそこで完結します(原則、確定申告は不要)。提出していない場合は、退職金の額にかかわらず一律20.42%の所得税(復興特別所得税を含む)が源泉徴収されるため、正しい税額との差額を確定申告で精算する必要があります。
なおこの申告書には、過去に受け取った退職手当等を記入する欄があります。該当がある場合は退職所得控除額が調整されるため、実際に源泉徴収される税額はこのツールの結果と異なります(下記「このツールの前提」を参照)。
このツールの前提(かならず確認)
- 退職金を一時金としてまとめて受け取る場合の計算です。年金形式(分割)で受け取る場合は雑所得となり、この計算とは異なります
- 「退職所得の受給に関する申告書」を提出している前提の税額です(未提出の場合は上記のとおり一律源泉徴収になります)
- 過去に他の退職金や、iDeCo・企業型DC(確定拠出年金)の老齢一時金を受け取っている場合は考慮していません。一定の期間内に受け取っていると、重複する勤続期間の分だけ退職所得控除が減るため、実際の税額はこの結果より増えます(重複を判定する年数は令和7年度の税制改正で見直されています)
- 住民税の内訳は標準税率(市町村民税6%・道府県民税4%)で表示しています。政令指定都市にお住まいの場合は市民税8%・道府県民税2%となり、内訳は変わりますが合計10%は同じです
- 個別の事情によって実際の税額と異なる場合があります。正確な金額は勤務先の担当部署や税務署・税理士にご確認ください
出典: 国税庁タックスアンサー No.1420「退職金を受け取ったとき」 / No.2732「退職手当等に対する源泉徴収」(2026年・令和8年分時点の制度にもとづく計算です)
よくある質問
勤続年数に端数(◯年◯ヶ月)があるとどう計算する?
1年未満の端数は切り上げて計算します。たとえば勤続22年5ヶ月なら23年として退職所得控除を計算します。このツールも同じルールで自動的に切り上げます。
「短期退職手当等」とは何?
役員等ではない人が勤続5年以下で受け取る退職金です。退職所得控除を引いた金額のうち300万円までは通常どおり1/2をして課税し、300万円を超える部分は1/2をせずそのまま課税退職所得に加算します。
「退職所得の受給に関する申告書」を出し忘れたらどうなる?
提出しないと、退職金の額にかかわらず一律20.42%の税率で源泉徴収されます。このツールが計算する正しい税額との差額は、確定申告をすることで精算(多くの場合は還付)できます。
退職金の住民税はいつ払う?
他の所得の住民税のように翌年に課税されるのではなく、退職した年のうちに源泉徴収されて完結します(現年分離課税)。このツールで計算した住民税額は、退職金から差し引かれてすでに納付済みの金額です。