使い方
- 年収(給与と賞与の合計・額面)を入力する。賞与がある場合は、そのうちの年間合計額も入力する
- お住まいの都道府県と年齢区分を選ぶ(社会保険料の概算に使います)
- 源泉徴収の扶養親族等の数と、年末調整で控除を受ける扶養親族(一般・特定)の人数を入力する
- 配偶者控除・配偶者特別控除を受ける配偶者がいれば、配偶者の年収を入力する
- 生命保険料控除など、その他の所得控除額や住宅ローン控除額があれば入力する(任意)
- 還付金(または追徴額)と、その内訳・計算過程が表示される
年末調整の計算のしくみ(⑦〜㉖の手順)
年末調整は、1年間に源泉徴収された所得税の合計額(⑧徴収済み)と、1年間の正しい税額(㉖年調年税額)を比べて差額を精算する手続きです。このツールも国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」の手順どおりに計算しています。
⑧徴収済みの計算: 毎月の給与から、その月の社会保険料等控除後の金額と扶養親族等の数をもとに「令和8年分 給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」(甲欄)を12か月ぶん引いて合計します。賞与がある月は「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」で別に計算します。12月に支払う給与・賞与も含めて令和8年分の税額表で源泉徴収しますが、これは令和9年1月1日以後に支払う給与から新しい税額表が使われるためです(国税庁Q&A Q1-1)。
㉖年調年税額の計算: ⑨給与所得控除後の給与等の金額を求め、そこから配偶者(特別)控除・扶養控除・⑳基礎控除などを差し引いた㉑所得控除額の合計額を計算します。㉒差引課税給与所得金額(1,000円未満切捨て)に速算表を当てはめて㉓算出所得税額を求め、住宅ローン控除があれば差し引いて㉕年調所得税額とし、復興特別所得税をあわせた㉖年調年税額を求めます(㉕×102.1%・100円未満切捨て)。
たとえば年収5,000,000円(うち賞与1,000,000円)・扶養なしの例では、⑨給与所得控除後の給与等の金額は3,560,000円、⑳基礎控除は1,040,000円を含む㉑所得控除額の合計額1,785,856円、㉒差引課税給与所得金額は1,774,000円、㉓算出所得税額は88,700円で、㉖年調年税額は90,500円になります。一方、1年間の⑧徴収済みは139,740円なので、差額の49,240円が還付されます。
年収別 還付金早見表(2,500,000円〜10,000,000円)
東京都・39歳以下・扶養親族等0人・賞与なしの前提で、年収250万円から1,000万円まで50万円刻みの還付金を計算しました。上のツールで扶養・賞与・配偶者などを入力すると、ご自身の条件での金額に更新されます。
| 年収 | 月給 | 社会保険料(年間) | 徴収済み | 年調年税額 | 還付金 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2,500,000円 | 208,333円 | 353,064円 | 42,600円 | 14,000円 | 28,600円 |
| 3,000,000円 | 250,000円 | 457,728円 | 57,240円 | 26,600円 | 30,640円 |
| 3,500,000円 | 291,666円 | 528,336円 | 72,000円 | 40,800円 | 31,200円 |
| 4,000,000円 | 333,333円 | 598,956円 | 87,480円 | 57,200円 | 30,280円 |
| 4,500,000円 | 375,000円 | 669,564円 | 108,480円 | 74,000円 | 34,480円 |
| 5,000,000円 | 416,666円 | 723,132円 | 146,640円 | 91,600円 | 55,040円 |
| 5,500,000円 | 458,333円 | 827,808円 | 179,040円 | 114,000円 | 65,040円 |
| 6,000,000円 | 500,000円 | 881,400円 | 214,320円 | 149,300円 | 65,020円 |
| 6,500,000円 | 541,666円 | 934,968円 | 261,840円 | 184,800円 | 77,040円 |
| 7,000,000円 | 583,333円 | 1,039,644円 | 326,520円 | 276,100円 | 50,420円 |
| 7,500,000円 | 625,000円 | 1,093,236円 | 402,960円 | 357,000円 | 45,960円 |
| 8,000,000円 | 666,666円 | 1,164,960円 | 478,560円 | 434,400円 | 44,160円 |
| 8,500,000円 | 708,333円 | 1,185,600円 | 564,600円 | 522,000円 | 42,600円 |
| 9,000,000円 | 750,000円 | 1,212,288円 | 650,640円 | 628,800円 | 21,840円 |
| 9,500,000円 | 791,666円 | 1,238,976円 | 736,560円 | 725,600円 | 10,960円 |
| 10,000,000円 | 833,333円 | 1,265,676円 | 827,160円 | 822,200円 | 4,960円 |
単位は円。令和8年分の制度にもとづく計算値で、実額の断定ではありません。
年収6,500,000円と7,000,000円の間で、還付金が77,040円から50,420円へと変わっているのは、表の誤りではありません。基礎控除の金額が、合計所得金額4,890,000円(給与収入にしておよそ6,655,557円)を境に104万円から67万円へ37万円下がる、制度上の段差があるためです(国税庁No.1199・「令和8年分 年末調整のしかた」〔参考〕基礎控除額の表)。年収がこの境目に近い方は、上のツールでご自身の年収を入力して確認してください。
年末調整でお金が戻ってくる(還付される)理由
毎月の給与から天引きされる所得税は、その月の給与だけを見て「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」で機械的に決まる概算です。生命保険料控除・地震保険料控除・住宅ローン控除、年の途中の扶養親族の増減、賞与の額の変動などは反映されていません。そのため、毎月預かった所得税を12倍しても、1年間の本来の税額とは一致しません。年末調整でこの差を計算し直し、預かりすぎていれば還付、足りなければ追加徴収という形で精算します。
令和8年分は例年より還付が大きくなる理由
令和8年分は、基礎控除の引き上げ(104万円・所得4,890,000円以下)や給与所得控除の最低保障額の引き上げ(74万円)を柱とする税制改正が行われましたが、この改正は令和8年12月1日に施行されます。国税庁のQ&Aは、令和8年11月までに支払う給与の源泉徴収事務には変更が生じず、改正後の税額表が使われるのは令和9年1月1日以後に支払う給与からだと説明しています(Q1-1)。
一方で、令和8年12月に行う年末調整そのものは、改正"後"の基礎控除額・給与所得控除後の金額の表を使って1年分の税額を計算し直します(Q3-1)。つまり令和8年分は「1年間の源泉徴収は改正前の基準・年末調整の年税額は改正後の基準」という構造になっており、その差がまとまって還付として現れます。
先ほどの例(年収5,000,000円・扶養なし)で内訳を分解すると、還付49,240円のうち49,240円がこの基準差によるもので、生命保険料控除などの申告控除を何も入力していないため申告控除ぶんは0円です。つまりこの例では、控除を何も追加で申告しなくても、税制改正の影響だけで還付が発生しています。生命保険料控除や住宅ローン控除を申告している人は、その分の還付がさらに上乗せされます。
過不足額の精算方法について(このツールの前提)
年末調整の過不足額の精算には2つの方法があります。国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」によると、㋺は本年最後に支払う給与についても通常どおり源泉徴収税額の計算を行ったうえで過不足額を精算する方法、㋑は最後の給与の税額計算を省略して過不足額を精算する方法です。このツールは㋺の方法で計算しており、12月分の給与・賞与も令和8年分の税額表で源泉徴収した前提で「⑧徴収済み」を再現しています。㋑を採る勤務先では12月分の徴収税額が0円になるため、「徴収済み」の内訳や還付額の見え方がこのツールの表示と異なることがあります(1年間の正しい税額である㉖年調年税額そのものは、どちらの方法でも変わりません)。
還付される時期
年末調整の過不足額は、通常、年末調整の対象となる最後の給与(多くの場合12月分の給与)を支払う際に精算されます。上で説明した㋺の方法は、その最後の給与についても通常どおり税額計算を行ったうえで差額を還付・追加徴収する方法です。実務上は12月分の給与とあわせて還付されることが多いですが、締め日や給与規程は勤務先ごとに異なるため、具体的な時期や受け取り方は勤務先の給与担当者にご確認ください。
このツールの前提(かならず確認)
- 給与所得だけの人を対象にした試算です。前職分の給与、不動産所得など給与以外の所得、年の途中の就職・退職は考慮していません
- 月給は「(年収−賞与の年間合計)÷12」で均等に割り振り、端数は12月分に寄せています。賞与は年2回(6月・12月)均等に支給された前提で、実際の支給月・回数と異なる場合は「徴収済み」の内訳がこのツールの表示と変わります
- 社会保険料は協会けんぽの都道府県別料率による概算です。標準報酬月額の定時決定・随時改定は反映していないため、実際の給与明細の控除額とは一致しません
- 過不足額の精算方法は㋺(本年最後の給与も通常どおり税額計算する方法)です。㋑を採る勤務先では「徴収済み」・還付額の見え方が変わります(詳しくは上記「過不足額の精算方法について」)
- 12月分の源泉徴収に使う扶養親族等の数は、入力した人数と同じとして計算しています。改正で新たに扶養控除等の対象になる親族がいる場合、実際には12月分から人数が増えることがあります(国税庁Q&A Q1-1(注)・Q2-1(注))
- 生命保険料控除・地震保険料控除・iDeCo(小規模企業共済等掛金)・老人扶養親族や障害者控除などは、「その他の所得控除額」にまとめて入力する簡易な設計です。特定親族特別控除(19〜22歳の親族が対象)には対応していません
- 本年中の主たる給与の収入金額が20,000,000円を超える人、差引課税給与所得金額が18,050,000円を超える人は年末調整の対象外です(該当する場合は画面に注意書きが表示されます)
- このツールの結果はあくまで目安です。実際の還付額・追徴額は、勤務先が作成する源泉徴収簿の計算によります
よくある質問
出典
年末調整の手順・精算方法: 国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」(年税額の計算・過不足額の精算・給与所得控除後の給与等の金額の表・算出所得税額の速算表)
令和8年分の改正内容と適用時期: 国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」(令和8年5月)Q1-1・Q3-1 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/0025005-000.pdf / 国税庁タックスアンサーNo.1199「基礎控除」
源泉徴収税額表(月額表): 国税庁「令和8年分 給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」
年末調整の対象となる人: 所得税法190条(e-Gov法令検索)
当サイトは民間のサイトで、国税庁その他の公的機関が作成・監修したものではありません。個別の判断が必要な場合は、所轄の税務署・税理士または勤務先の給与担当者にご確認ください。