使い方
- 「日付間の日数」か「○日後の日付」を選ぶ
- 日付間の日数モードでは日付A・Bを入力(前後どちらでも自動で正しく計算されます)。○日後の日付モードでは基準日と日数を入力(マイナスで前の日付)
- 「初日を含める」のチェックで、両端の日を1日として数えるかどうかを切り替えられます
日数の計算式
「初日を含める」で1日変わる理由
例えば7月1日から7月10日までの日数を考えるとき、「7月1日を含めない」場合は7月2日〜7月10日の9日間、「含める」場合は7月1日〜7月10日の10日間になり、1日の差が生まれます。民法には、期間を数えるときに初日を含めない「初日不算入の原則」という考え方があります。「今日から10日以内」という場合、通常は明日から数え始めるため、初日(今日)は含めません。ただし契約書や制度によって数え方が個別に定められていることもあるため、正確な期限を確認したいときは対象の文書の記載をご確認ください。
日数と「○日目」の違い
「10日後」は基準日を含めずに10日進んだ日を指しますが、「10日目」は基準日を1日目として数えるため、実際には基準日から9日後の日を指すことが多い表現です。イベントの「開催○日目」やカウントダウンの「残り○日」を扱うときは、どちらの数え方をしているか意識すると誤差を防げます。
法律の期限を正確に計算する — 民法が定める3つのルール
「契約日から30日以内」「申請から2週間」のように、法律や契約書に出てくる期限の数え方には、民法にルールがあります。ここでは日数KAZOERUの計算結果と照らし合わせながら、3つの条文を確認します。
ルール1: 期間の初日は数えない(民法140条)
e-Gov法令検索「民法」第140条は「日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。」と定めています(2026年9月15日確認)。契約や申込みが1日の途中で成立した場合、その日は24時間丸ごとの1日ではないため数えず、翌日を1日目として数え始めるという考え方です。
例えば2026年9月15日に契約し「30日以内」に手続きが必要なとき、初日(9月15日)は数えないので、9月16日を1日目として数えて30日目にあたる10月15日が期限になります。日数KAZOERUの「○日後の日付」モードで基準日に9月15日、日数に30を入力すると、結果は10月15日になります。このモードは「基準日を含めず、基準日からn日後」を返す仕組みなので、民法140条の数え方とそのまま一致します。同じように「申請から2週間」なら日数14を入力すればよく、9月15日を起点にすると9月29日が期限です。
ルール2: 期限の末日が休日なら翌日に満了する(民法142条)
同法第142条には、期間の末日が日曜日や国民の祝日にあたるとき「その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。」と定められています(2026年9月15日確認)。期限の最終日がたまたま休業日と重なった場合は、その翌日まで延びるという規定です。この規定が実際にどう働くかは、後述の相続税の申告期限の例で具体的に計算します。
ルール3: 月・年で数える期間は「応当日の前日」に満了する(民法143条)
同法第143条2項は「その期間は、最後の週、月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。」と定めています(2026年9月15日確認)。「○か月後」「○年後」という期間は、単純に日数へ換算するのではなく、暦の上で同じ日付を探し、その前日を期限とする数え方です。この考え方がなぜ重要かは、うるう年をまたぐ例と、税金の申告期限の例でこのあと確認します。
クーリング・オフは「受け取った日」を1日目として数える
訪問販売や電話勧誘販売のクーリング・オフ期間は8日間、連鎖販売取引(いわゆるマルチ商法)や業務提供誘引販売取引は20日間です。消費者庁「特定商取引法ガイド」(訪問販売)には「書面を受け取った日から数えて8日以内であれば…契約の解除(クーリング・オフ)ができます」とあり(2026年9月15日確認)、同ガイド(連鎖販売取引)にも「書面を受け取った日…から数えて20日以内であれば…契約の解除(クーリング・オフ)をすることができます」とあります(2026年9月15日確認)。根拠となる特定商取引法第9条(訪問販売)も、書面を受領した日を基準に「起算して八日を経過した場合」に撤回等ができなくなると定めており、受け取った日そのものを1日目として数える「起算」という言葉が使われています(2026年9月15日確認)。
これは民法140条の「初日は数えない」という原則の例外にあたります。日数KAZOERUで確かめると、書面を9月1日に受け取った場合、日付Aに9月1日、日付Bに9月8日を入れて「初日を含める」をONにすると8日と表示され、これが「受け取った日を含めて8日目」の期限にあたる日付です。20日間の取引なら、日付Bを9月20日にして同じく「初日を含める」をONにすると20日と表示されます。契約の期限を計算するときは初期状態(OFF)のまま、クーリング・オフの期限を確かめるときはONに切り替える、と使い分けてください。
税金の申告期限は「翌日起算」と「休日なら翌開庁日」で決まる
税金の期限にも独自の数え方があります。国税庁タックスアンサーNo.4205「相続税の申告と納税」には、相続税の申告は死亡を知った日「の翌日から10か月以内に行うことになっています」とあり(2026年9月15日確認)、死亡した日そのものではなくその翌日を起算日とする点で、実質的に民法140条の初日不算入と同じ考え方です。
具体例で計算してみます。仮に死亡日を2026年1月15日(木)とすると、その翌日である1月16日が起算日(1日目)になります。民法143条の「応当日の前日」ルールに従うと、10か月後の応当日は11月16日、その前日の11月15日が原則の期限です。ところがこの11月15日は日曜日にあたります。同じNo.4205のページには「祝日などに当たるときは、これらの日の翌日が期限とみなされます」ともあり(2026年9月15日確認)、実際の期限は翌日の11月16日(月)にずれ込みます。日数KAZOERUで2026年1月15日から2026年11月16日までの日数を計算すると、初日を含めない場合305日、含める場合306日です。
翌日を起算日にする考え方は、延滞税の計算でも使われています。国税庁タックスアンサーNo.9205「延滞税について」には「法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて」延滞税が計算されるとあり(2026年9月15日確認)、納期限の当日は数えず、その翌日を1日目として日数を数える点は相続税の例と共通しています。
うるう年をまたぐ日数、週数・月数への換算で気をつけること
同じ「1月20日から3月20日まで」でも、間にうるう年の2月が入るかどうかで日数は変わります。2028年は2月が29日まであるうるう年なので、日数KAZOERUで2028年1月20日から2028年3月20日までを計算すると60日です。うるう年ではない2027年で同じ1月20日から3月20日までを計算すると59日になり、1日差が出ます。2月の日数が28日か29日かの違いが、そのまま日数の差になって表れます。
この「月によって日数が変わる」性質があるため、日数を7で割る週数換算は常に正確ですが(1週間は必ず7日なので)、日数を30で割って月数に換算するような計算は近似にしかなりません。「○か月後」を正確に求めたいときは、日数KAZOERUの日数モードではなく、前の章で説明した民法143条の「応当日の前日」の考え方(暦の上で同じ日付を数える)を使ってください。
宿泊日数・生後日数の数え方 — 「泊」と「日」の違い
ホテルや旅館の「1泊2日」「2泊3日」という表記は、日数KAZOERUの「初日を含める」のON/OFFがそのまま対応しています。例えば10月10日にチェックインして10月11日にチェックアウトする場合、日付A・Bにこの2日を入れて「初日を含める」をOFFにすると1日、ONにすると2日と表示されます。OFFの「1」が宿泊数(1泊)、ONの「2」が宿泊表記の日数(2日)にあたります。10月10日から10月12日まで(2泊3日)なら、OFFで2、ONで3になり、同じ関係が成り立ちます。入院日数を数えるときも考え方は同じですが、入院日と退院日のどちらをどう数えるかは医療機関や制度によって異なるため、対象の書類の指示に従ってください。
「生後100日」のお祝い(お食い初め)のように、生まれた日を1日目として数える慣習もあります。この場合は日数KAZOERUの「○日後の日付」モードで、基準日に誕生日、日数に99を入力してください。例えば2026年6月1日生まれなら、99日後は2026年9月8日で、これが生まれた日を1日目とした「生後100日目」にあたります(基準日そのものが1日目にあたるため、100日目を求めるにはnに99を指定します)。