使い方
- 寸勾配・角度・パーセント・分数(1/n)・比(1:n)のうち、わかっている表記に数値を入力する
- 残り4つの欄に、換算した数値が自動で表示される
- 屋根の水平距離を入力すると、同じ勾配での高さと斜辺の長さが計算される
- スロープの高さを入力すると、入力した勾配が4つの基準の上限以内かどうかが一覧で分かる。URLに条件を付けて開くと、その条件で最初から表示される(例:
/kobai/?t=sun&v=4&rd=3640&ru=mm&h=16)。計算欄の下の「この条件のURLをコピー」でも同じ形のURLを作れる
寸勾配は何度?(早見表)
寸勾配は、屋根の勾配などを表す表記です。このツールでは、寸勾配を「水平方向に10進んだときに、垂直方向に何上がるか」を表す比として扱い、寸勾配=(高さ÷水平距離)×10の式で換算しています。下の表は、寸勾配1寸から10寸までを角度・パーセント・分数(1/n)に換算した一覧です。見出しの寸数をタップすると、その条件で計算機が開きます。
| 寸勾配 | 角度 | パーセント | 分数(1/n) |
|---|---|---|---|
| 1寸 | 5.71度 | 10% | 1/10 |
| 2寸 | 11.31度 | 20% | 1/5 |
| 3寸 | 16.7度 | 30% | 1/3.33 |
| 4寸 | 21.8度 | 40% | 1/2.5 |
| 5寸 | 26.57度 | 50% | 1/2 |
| 6寸 | 30.96度 | 60% | 1/1.67 |
| 7寸 | 34.99度 | 70% | 1/1.43 |
| 8寸 | 38.66度 | 80% | 1/1.25 |
| 9寸 | 41.99度 | 90% | 1/1.11 |
| 10寸 | 45度 | 100% | 1/1 |
寸勾配が大きくなるほど角度は急になりますが、寸勾配を2倍にしても角度は2倍になりません(角度は寸勾配に比例しません)。
パーセントと角度の違いは?(45度=100%など式で)
勾配比(高さ÷水平距離)が1.0のとき、角度はちょうど45度、パーセントはちょうど100%になります(tan45°=1という数学的な事実によります)。ただし角度とパーセントは比例する関係ではありません。たとえばパーセントが10%のとき角度は約5.71度ですが、50%では約26.57度、100%ではちょうど45度です。パーセントを10倍にしても、角度は10倍にはなりません。
屋根の長さ(斜辺)の求め方は?
屋根を直角三角形とみなし、水平距離を底辺、高さを対辺とした三平方の定理で斜辺の長さを求めます。たとえば4寸勾配(勾配比0.4)で水平距離が3,640mmの場合、高さは1,456mm、斜辺は3,920.4mmになります。この値は水平距離と勾配比から計算した設計上の長さで、実際に必要な屋根材の長さは、軒の出し方や施工時の納まりによって変わります。
スロープの勾配の基準は?(4つの基準と対象)
スロープ(傾斜路)の勾配の上限を定めた法令はいくつかあり、対象になる建築物や場所が異なります。このツールでは、次の4つの基準について、入力した勾配・高さが基準の上限の数値以内かどうかを比較します。どの基準が自分の建物に当てはまるかは、建築物の用途や規模、新築か改修か、任意の認定を受けるかどうかによって変わるため、このツールでは判定していません。該当するかどうかは特定行政庁の建築指導の窓口や設計者にご確認ください。
| 基準 | 上限(1/n) | パーセント | 角度 |
|---|---|---|---|
| 建築基準法施行令26条 | 1/8 | 12.5% | 7.13度 |
| バリアフリー法施行令19条 | 1/12 | 8.33% | 4.76度 |
| 誘導基準6条 | 1/12 | 8.33% | 4.76度 |
| 誘導基準11条 | 1/15 | 6.67% | 3.81度 |
バリアフリー法施行令19条の上限は、高さが16cmを超える傾斜路では1/12、高さ16cm以下の傾斜路では1/8です。表の値は高さ16cmを超える場合のものです。
建築基準法施行令第26条は、階段に代わる傾斜路について「勾配は、八分の一をこえないこと。」と定めています。建築物の階段を傾斜路に代える場合の基準です。
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令第19条は、移動等円滑化経路を構成する傾斜路について「勾配は、十二分の一を超えないこと。ただし、高さが十六センチメートル以下のものにあっては、八分の一を超えないこと。」と定めています。床面積の合計が2,000m²以上(公衆便所は50m²以上)の特別特定建築物(病院・百貨店・ホテルなど、施行令5条に挙げられた建築物)を建築するときや、用途変更でそうした建築物にするときに、守ることが義務づけられる基準です(施行令9条)。高さによって上限の数値が変わる例として、勾配12.5%(1/8)のスロープは、高さ16cmまでは上限以内ですが、高さ30cmでは上限を超えます。
高齢者、障害者等が円滑に利用できるようにするために誘導すべき建築物特定施設の構造及び配置に関する基準を定める省令(建築物移動等円滑化誘導基準)第6条は、階段に代わる傾斜路について「勾配は、十二分の一を超えないこと。」と定めています。上のバリアフリー法施行令19条より水準が高い任意の基準で、高さ16cm以下でも1/8への緩和はありません。同じ省令の第11条は、敷地内の通路に設ける傾斜路について「勾配は、十五分の一を超えないこと。」と定めており、建築物内の傾斜路よりさらに厳しい上限になっています。
このツールの前提
- 計算はすべて数式による換算で、寸勾配は「水平方向に10進んだときに垂直方向に何上がるか」を表す比として扱っています
- 基準の上限との比較は数値の比較であり、建築物がその基準に適合するかどうかや、確認申請の要否を判定するものではありません。該当するかどうかは特定行政庁の建築指導の窓口や設計者にご確認ください
- 手すり・踊場・表面の仕上げなど、勾配や高さ以外の基準は計算していません
- 屋根の斜辺の長さは、水平距離と勾配比から計算した設計上の値です。実際に必要な部材の長さは施工時の納まりによって変わります
よくある質問
寸勾配とパーセント、角度はどれが分かりやすいですか?
分数(1/n)と比(1:n)は同じ意味ですか?
角度を90度ちょうどにして計算できますか?
屋根の斜辺の長さはどこまで正確ですか?
スロープの勾配の基準は、どの建物にも同じように当てはまりますか?
確認申請が必要かどうかも分かりますか?
手すりが必要かどうかも計算できますか?
踊場(階段の途中の平らな部分)の基準も分かりますか?
出典
建築基準法施行令: 建築基準法施行令(e-Gov法令検索)
バリアフリー法施行令: 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(e-Gov法令検索)
建築物移動等円滑化誘導基準: 高齢者、障害者等が円滑に利用できるようにするために誘導すべき建築物特定施設の構造及び配置に関する基準を定める省令(e-Gov法令検索)
当サイトは民間のサイトで、国・自治体その他の公的機関が作成・監修したものではありません。実際の建築物が基準に適合するかどうかや確認申請の要否は、特定行政庁の建築指導の窓口・設計者にご確認ください。