遺族年金はいくら?(早見表)
厚生年金に20年加入していた夫を亡くし、妻がちょうど40歳の場合、遺族年金の年額は平均年収と子の人数によって下の表のようになります。年収・子の人数をタップすると、その条件で計算機が開きます。
| 平均年収 | 子0人 | 子1人 | 子2人 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 94万円 | 140万円 | 164万円 |
| 400万円 | 105万円 | 150万円 | 175万円 |
| 500万円 | 115万円 | 160万円 | 185万円 |
| 600万円 | 125万円 | 171万円 | 195万円 |
| 700万円 | 135万円 | 181万円 | 205万円 |
| 800万円 | 146万円 | 191万円 | 216万円 |
条件: 厚生年金の加入20年・短期要件、妻40歳、死亡日2027年6月1日の例(いずれも令和8年度の額)。「子0人」の列は中高齢寡婦加算を含む金額(中高齢寡婦加算は妻が65歳になるまで)、「子1人」「子2人」の列は子が遺族基礎年金の対象である間の金額です。子の条件が終わると、1・2人の場合も中高齢寡婦加算を含む金額に切り替わります。
使い方
- 亡くなった人の厚生年金の加入月数と、平均年収(額面・賞与込みの目安)を入力する。短期要件・長期要件のどちらにあたるかを選ぶ
- 遺族(妻・夫・子)を選び、配偶者が受け取る場合は生年月日を入力する
- 子の人数を入力する。1人以上なら末の子の生年月日も入力する(遺族基礎年金がいつまで続くかに使います)
- 死亡日を入力する(2028年4月1日以後の日付を入れると、改正後のルールで計算します)
- URLに条件を付けて開くと、その条件で最初から計算した結果が表示されます(例:
/izoku-nenkin/?income=5000000&months=240&relation=tsuma&children=2&death=2027-06-01)。計算機の下の「この条件のURLをコピー」でも作れます
遺族基礎年金と遺族厚生年金の違いは?
遺族年金は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」という2つの制度からできています。どちらも受け取れる場合は合算されます。
遺族基礎年金は国民年金の制度で、亡くなった人が保険料納付要件を満たしていれば、子のある配偶者または子に支給されます。金額は令和8年度で847,300円に、子の加算(243,800円が2人目まで、3人目以降は81,300円)を加えた額で、子が全員18歳到達年度の末日を過ぎると終わります。会社員でも自営業者でも共通です。
遺族厚生年金は厚生年金の制度で、亡くなった人の厚生年金の加入記録から計算した報酬比例部分の4分の3が基本額です。短期要件(在職中の死亡など)にあたる場合は、加入月数が300か月に満たなくても300か月とみなして計算するため、加入期間が短い人でも一定額が保障されます。既定の例(平均年収500万円・加入20年・短期要件)では、報酬比例部分は685,126円と計算され、その4分の3の513,844円が遺族厚生年金の基本額になります。妻が受け取る場合は年齢による支給開始の制限がありませんが、夫が受け取る場合は現行制度では死亡当時55歳以上であることが必要です。
65歳以降、遺族厚生年金を受け取っている人が自分の老齢厚生年金も受け取れる場合は、両方を単純に合算するのではなく、日本年金機構の例(遺族厚生年金相当額60万円・自分の老齢厚生年金50万円)のように比較・調整した額になります(下のFAQで計算式を説明します)。
出典: 日本年金機構「遺族年金ガイド 令和8年度版」 / e-Gov法令検索 国民年金法(37条〜41条) / e-Gov法令検索 厚生年金保険法(58条〜65条の2)
中高齢寡婦加算とは?
中高齢寡婦加算は、夫を亡くした40歳以上65歳未満の妻の遺族厚生年金に加算される制度です。子がいて遺族基礎年金を受けている間は加算されず、子が18歳到達年度の末日を過ぎて遺族基礎年金が終わったとき、または子がいないまま40歳を迎えたときから加算が始まります。額は令和8年度で635,500円(遺族基礎年金の満額の4分の3)です。既定の例では、子の条件が終わった後の遺族厚生年金は513,844円+中高齢寡婦加算635,500円で年1,149,344円になります。中高齢寡婦加算は妻にだけ認められた制度で、夫にあたる加算はありません。加算を受けるには、亡くなった人の厚生年金の加入月数が240か月(20年)以上あるか、短期要件にあたる必要があります。
出典: 日本年金機構「遺族年金ガイド 令和8年度版」 / e-Gov法令検索 厚生年金保険法62条
2028年から何が変わる?
2025年に成立した年金制度改正法(令和7年法律第74号)により、遺族厚生年金は2028年4月1日以後に支給事由が生じた人から見直されます。同じ条件を施行日の前後で計算すると、次のように変わります(金額は令和8年度の額で計算)。
| 妻(33歳・子なし)・2028年3月31日まで | 513,844円(無期) |
|---|---|
| 妻(33歳・子なし)・2028年4月1日から | 685,126円(5年有期) |
| 夫(33歳・子なし)・2028年3月31日まで | 対象外(0円) |
| 夫(33歳・子なし)・2028年4月1日から | 685,126円(5年有期) |
60歳未満で子のない配偶者(平均年収500万円・加入20年の例)は、施行前は年齢や子の有無しだいで無期の遺族厚生年金(この例では513,844円)になりますが、施行後は報酬比例部分の4分の1を上乗せした685,126円を5年間受け取る「有期給付」に変わります。5年経過後も、障害の状態にある人や収入が一定以下の人は、最長65歳まで継続して受け取れます(継続給付。額は収入に応じて調整されます)。夫については、現行制度にある「死亡当時55歳以上」という要件と「60歳になるまでの支給停止」がなくなり、施行後は妻とまったく同じ685,126円・5年有期の扱いになります。
ただし、2048年3月31日までに夫が亡くなった場合、この5年有期のルールが適用されるのは1989年4月2日以後に生まれた妻に限られます。それより前に生まれた妻は、施行日以後に夫が亡くなった場合でも現行制度の無期の扱いのままです(既定の例と同じ条件で妻の生年月日だけ1980年1月1日にすると、施行後の死亡でも無期のままになることを確認できます)。夫にはこの生年月日による経過措置はありません。
子の加算にも変更があります。現行制度では1・2人目の子は243,800円、3人目以降は81,300円ですが、2028年4月分からは人数にかかわらず1人あたり同じ額になり、遺族厚生年金も受け取る場合は、遺族基礎年金ではなく遺族厚生年金の「子の加給年金額」として支給されます。あわせて、生計を同じくする父母と同居している子は現行制度では遺族基礎年金が支給停止されますが、この停止もなくなります。子3人が父母と同居しているケース(平均年収500万円・加入20年の例)で比べると、施行前は遺族基礎年金が停止されて遺族厚生年金だけの年513,844円ですが、施行後は停止がなくなり遺族基礎年金・子の加算を含めた年1,946,144円になります。
妻の中高齢寡婦加算は2053年4月1日までに支給事由が生じた妻については、生年月日に応じた率をかけて段階的に縮小しながら残ります。5年の有期給付を受ける妻でも、40歳以上であれば中高齢寡婦加算をあわせて受け取れます。
出典: 厚生労働省「遺族厚生年金の見直しについて」 / 厚生労働省「年金制度改正法の概要」 / 厚生労働省「法律説明資料(詳細版)」 / 厚生労働省「遺族厚生年金の見直しに対して寄せられている指摘への考え方」
このツールの前提(かならず確認)
- 厚生年金の平均標準報酬月額・平均標準報酬額は、過去の給与を再評価率で今の価値に直した後の額(ねんきん定期便・ねんきんネットの値)を入れる前提です。額面給与の平均をそのまま入れると実際の年金額と食い違います。このツールでは、入力した平均年収を12で割った額を平成15年4月以後の平均標準報酬額の目安として使い、加入月数はすべてその期間として計算する簡易な方法をとっています
- 報酬比例部分は本来水準の式で計算しています。従前額保障の式の方が高い人は、実際の年金額がこの計算より高くなります。
- 月額は年額を12で割った目安です(1円未満切り捨て)。実際は2か月分ずつ偶数月に振り込まれます。
- 共済組合・厚生年金基金の加入期間がある場合、昭和21年4月1日以前生まれの人の経過的加算、振替加算、経過的寡婦加算、障害年金との調整は計算していません。
- 所得税・住民税・介護保険料などが差し引かれる前の額面です。
- 2028年4月1日以後の死亡で、5年の有期給付が終わった後の継続給付(収入に応じて額が調整される給付)は計算していません
- 実際の年金額は生年月日・加入記録によって細かく変わります。日本年金機構の「ねんきん定期便」「ねんきんネット」や、年金事務所での確認をお願いします
出典(前提の各文): 国民年金法・厚生年金保険法(条文は各節のリンクを参照) / 日本年金機構「年金額の端数処理」
よくある質問
自営業者など、厚生年金に入っていなかった人が亡くなったら?
夫を亡くした場合、妻を亡くした場合と条件は同じ?
中高齢寡婦加算は夫(男性)ももらえる?
子が18歳になったら遺族年金はどうなる?
65歳になったら、遺族厚生年金と自分の老齢厚生年金はどうなる?
出典
遺族基礎年金・遺族厚生年金・中高齢寡婦加算の額と要件: e-Gov法令検索 国民年金法(27条・37条〜41条・44条)、e-Gov法令検索 厚生年金保険法(43条・58条〜65条の2)、日本年金機構「遺族年金ガイド 令和8年度版」
2025年改正(令和7年法律第74号): 厚生労働省「遺族厚生年金の見直しについて」 / 「年金制度改正法の概要」 / 「法律説明資料(詳細版)」 / 「遺族厚生年金の見直しに対して寄せられている指摘への考え方」
実際の年金額は、日本年金機構の「ねんきんネット」(nenkin.go.jp/n_net/)またはお近くの年金事務所でご確認ください。当サイトは民間のサイトで、日本年金機構その他の公的機関が作成・監修したものではありません。