年金分割KAZOERU

婚姻期間20年で、夫の平均年収600万円・妻は専業主婦(厚生年金の記録なし)の場合、按分割合50%で合意分割すると、妻の年金(老齢厚生年金の報酬比例部分)は年328,860円(月27,405円)増えます。夫婦それぞれの平均年収・婚姻期間・分割の方法・按分割合・離婚日を入れ替えると、あなたの条件での目安とその場での請求期限がすぐわかります。

円
円
か月

20年

%

分割前の割合は夫100%・妻0%です。按分割合(妻の割合)は0%超50%以下で指定できます。

夫の年金(報酬比例部分)の変化・年額−328,860円月−27,405円
妻の年金(報酬比例部分)の変化・年額+328,860円月+27,405円
区分分割前分割後
夫の対象期間標準報酬総額120,000,000円60,000,000円
妻の対象期間標準報酬総額0円60,000,000円
夫の年金(報酬比例部分・年額)657,720円328,860円
妻の年金(報酬比例部分・年額)0円328,860円
年金分割の請求期限2032年3月31日まで離婚日の翌日から5年以内(離婚日: 2027年3月31日)

使い方

  1. 婚姻期間中の夫婦それぞれの厚生年金の平均年収(標準報酬の目安)を入力する
  2. 婚姻期間(か月数)を入力する
  3. 分割の方法(合意分割・3号分割)を選ぶ
  4. 合意分割の場合は按分割合(上限は2分の1)を入力する。範囲外のときは注意文が表示される
  5. 離婚日を入力すると、請求期限がその場で表示される
  6. 分割前後の対象期間標準報酬総額・報酬比例部分の年金額の変化の目安が表示される
  7. URLに条件を付けて開くと、その条件の結果が最初から表示されます(例: /nenkin-bunkatsu/?husband=6000000&wife=0&months=240&mode=goi&ratio=50&divorce=2027-03-31)。計算機の下の「この条件のURLをコピー」でも作れます

年金分割でいくら増える?(早見表)

夫の平均年収と婚姻期間が決まれば、妻の厚生年金加入がなく按分割合を上限の2分の1(50%)にした場合の、妻の年金(報酬比例部分)の年額の増加は下の表のとおりです。婚姻期間が長いほど、また夫の年収が高いほど、移る記録が大きくなるため増加額も大きくなります。年収をタップすると、その条件(婚姻期間20年)で上の計算機が開きます。

夫の平均年収10年20年30年
400万円109,620円219,240円328,860円
500万円137,025円274,050円411,075円
600万円164,430円328,860円493,290円
700万円191,835円383,670円575,505円
800万円219,240円438,480円657,720円

見出しの金額は夫の婚姻期間中の平均年収。列は婚姻期間(10年・20年・30年)。値は妻の年金(報酬比例部分)の年額の増加分(円)で、按分割合50%・妻の厚生年金加入なしの例です。

分割後の年金額はどうやって計算する?

老齢厚生年金の報酬比例部分は、「平均標準報酬額 × 1000分の5.481(平成15年4月以後分の乗率) × 加入月数」で計算します(厚生年金保険法43条・平成12年改正法附則20条)。年金分割では、この計算のもとになる標準報酬の記録そのものを、按分割合(または3号分割なら2分の1)に応じて夫婦間で付け替えます。

報酬比例部分の年額 = 平均標準報酬額 × 1000分の5.481 × 加入月数

たとえば夫の平均年収600万円(月換算500,000円)・婚姻期間20年の場合、夫の記録だけで計算した報酬比例部分は年657,720円です。按分割合50%で合意分割すると、対象期間標準報酬総額のうち60,000,000円分が妻に移り(改定割合50%)、妻の報酬比例部分が年328,860円増え、夫は同じ額だけ減って、分割後はどちらも年328,860円になります。実際の年金額は、老齢基礎年金や加給年金なども合わせた金額になるため、このツールで計算した報酬比例部分だけの増減とは別に確認が必要です。

合意分割と3号分割の違いは?

対象になる期間と決め方が違います。合意分割は婚姻期間中の厚生年金の記録全体(夫婦どちらの記録も)が対象で、按分割合は夫婦の合意(まとまらなければ家庭裁判所の判断)で、分割を受ける側の婚姻期間中の割合を超え2分の1以下の範囲で決めます(厚生年金保険法78条の2・78条の3)。3号分割は、平成20年4月以後に第3号被保険者だった期間に対応する、相手(厚生年金に加入していた側)の記録だけが対象で、按分割合は2分の1と法律で決まっており、相手の同意は不要です(同78条の14)。

上の例(婚姻期間20年・夫の平均年収600万円・妻は専業主婦)のように、婚姻期間の全体が平成20年4月以後の第3号被保険者期間にあたり、合意分割の按分割合も2分の1を選んだ場合は、どちらの方法でも妻の年金の増加額は年328,860円で同じ結果になります。ただし婚姻期間の一部が平成20年4月より前だったり、合意分割の按分割合を2分の1未満にしたりすると、2つの方法で結果が変わります。

按分割合はどう決まる?

合意分割の按分割合(分割を受ける側=第2号改定者の割合)は、婚姻期間中の本来の割合を超え、2分の1以下の範囲で決まります(厚生年金保険法78条の3)。分割を受ける側の持ち分が分割前より減ることはなく、多いほうが少ないほうを下回ることもありません。

たとえば婚姻期間中の厚生年金の記録が多いほう75%・少ないほう25%の夫婦の場合、按分割合(少ないほうの割合)は25%を超え50%以下の範囲で指定でき、上限の50%を選ぶと改定割合は約33.3%になり、夫婦の記録がちょうど半分ずつになります(日本年金機構の解説にある分割のイメージと同じ考え方です)。話し合いで決まらない場合は、家庭裁判所の調停・審判(または離婚訴訟の附帯処分)で按分割合を決めてもらうことになります。3号分割には按分割合を選ぶ余地がなく、2分の1で固定です。

年金分割の請求には期限がある?

年金分割は、原則として離婚等をした日の翌日から起算して5年以内に請求しないと権利がなくなります(厚生年金保険法78条の2)。ただし2026年4月1日より前に離婚等をした場合は、改正前の期限である2年以内のままです。

たとえば2026年3月31日に離婚した場合の請求期限は2028年3月31日まで(2年以内)ですが、1日違いの2026年4月1日に離婚した場合は2031年4月1日まで(5年以内)になります。上の計算機で離婚日を2027年3月31日にした場合の請求期限は2032年3月31日までです。期限を過ぎると原則として年金分割を請求できなくなるため、離婚を考えている場合は早めの確認をおすすめします。

年金分割の手続きはどうやってする?

まず年金事務所(または年金相談センター)に「年金分割のための情報提供請求書」を提出し、「年金分割のための情報提供通知書」の交付を受けて、対象期間・按分割合の範囲・分割した場合の年金額の見込みなどを確認します。合意分割は、この情報をもとに夫婦で按分割合を話し合い、まとまれば公正証書などの書面か、年金事務所での夫婦そろっての請求によって手続きします。話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の調停・審判(または離婚訴訟の附帯処分)で按分割合を決めてもらい、その結果にもとづいて請求します。3号分割は、対象期間があれば相手の同意なしに単独で請求できます。いずれの方法でも、離婚しただけでは分割されず、年金事務所に請求して初めて記録が改定されます(すでに年金を受け取っている人は、請求した日の属する月の翌月分から年金額が変わります)。

このツールの前提(かならず確認)

よくある質問

年金分割をすると、相手の年金の半分がもらえるの?

いいえ。分割の対象は婚姻期間中の厚生年金の報酬比例部分(標準報酬)の記録だけで、老齢基礎年金(国民年金)や、相手が現に受け取っている年金そのものが分けられるわけではありません。分割で増えるのは自分自身の厚生年金の記録であり、実際に年金として受け取れるのは自分が受給開始年齢に達してからです。按分割合の上限は2分の1(50%)で、分割後に夫婦の婚姻期間中の記録がちょうど同じになるところまでです。

合意分割は必ず相手と話し合わないといけない?

話し合いで按分割合が決まれば、公正証書などの書面か、年金事務所で夫婦そろって行う請求で手続きできます。話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の調停・審判(または離婚訴訟の附帯処分)で按分割合を決めてもらうこともできます。いずれの方法でも、按分割合は分割を受ける側の割合が婚姻期間中の本来の割合を超え、2分の1以下の範囲で決まります。

厚生年金に加入していなかった期間(自営業など)は分割される?

分割の対象になるのは、婚姻期間中に夫婦のどちらかが厚生年金(または共済組合の年金)に加入していた期間の標準報酬だけです。どちらも国民年金(第1号被保険者)だけだった期間は、そもそも分割する厚生年金の記録がないため対象になりません。

請求期限を過ぎたら年金分割はできない?

原則として、期限を過ぎると年金分割を請求できなくなります。離婚を考えている場合は、早めに年金事務所で「年金分割のための情報提供通知書」を取り寄せ、按分割合の話し合いを進めることをおすすめします。

分割した年金はいつからもらえる?

年金分割は、将来受け取る年金額の計算のもとになる記録を改定する手続きであり、分割した時点でお金が動くわけではありません。分割を受けた側も、自分自身が老齢厚生年金を受け取れる年齢に達してはじめて、改定後の記録にもとづく年金を受け取れます。

内縁関係(事実婚)でも年金分割できる?

事実婚(内縁関係)を解消した場合も、事実婚の間に一方が国民年金の第3号被保険者(相手の扶養に入っていた人)だった場合に限り、合意分割・3号分割の対象になります。住民票など、事実婚の関係にあったことを明らかにできる書類が必要です。個別の事情によって扱いが変わるため、詳しくは年金事務所にご確認ください。

出典

離婚時の年金分割の制度・請求期限: 日本年金機構「離婚時の年金分割」

手続きの流れ: 日本年金機構「離婚時の年金分割について(手続きのご案内)」

合意分割・3号分割・按分割合・請求期限の法的根拠: 厚生年金保険法78条の2〜78条の14(e-Gov法令検索)

報酬比例部分の計算式: 厚生年金保険法43条・平成12年法律第18号附則20条(e-Gov法令検索)

令和7年の年金制度改正(請求期限の5年への延長を含む): 厚生労働省「年金制度改正法の概要」

当サイトは民間のサイトで、日本年金機構その他の公的機関が作成・監修したものではありません。実際の按分割合・年金額・手続きについては、必ず年金事務所・年金相談センターまたは弁護士にご確認ください。

最終更新日