使い方
- 「家電の合計」「W・V・Aの換算」「電圧降下」のいずれかを選ぶ
- 家電の合計では、使う家電のワット数を行ごとに入力し(名前は任意)、電圧・力率・契約アンペア(またはブレーカーのA)を設定する
- W・V・Aの換算では、単相か三相かを選び、ワット数から電流、または電流からワット数を計算する
- 電圧降下では、配線方式・電流・電線の長さ・電線の太さ(または断面積)・温度・定格電圧を入力する
- 結果はその場で切り替わる。URLに条件を付けて開くと、その条件で最初から表示される(例:
/ampere/?mode=kaden&kw=1000%2C1200%2C500&kv=100&kpf=1&ka=30)。計算欄の下の「この条件のURLをコピー」でも同じ形のURLを作れる
ワット数からアンペアを求めるには?
家電などの消費電力(ワット数)からアンペア(電流)を求めるには、次の式を使います。
東京電力エナジーパートナーは、100Vの機器について「100Wで1A、1,000W(1kW)で10A」とする目安を示しています(力率を1とみなした場合の計算です)。たとえば単相100Vで1,500Wの家電を使うと、必要な電流は1,500÷100=15Aになります。「W・V・Aの換算」では、電圧や力率を変えてこの計算ができるほか、電流からワット数を求める逆向きの計算もできます。
力率は、送られた電力のうち、有効に使われた電力の割合です(中部電力ミライズの説明)。0より大きく1以下の数値で、力率が1より小さいと、同じワット数でも流れる電流は力率を1として計算した値より大きくなります(式の分母が小さくなるためです)。
契約アンペアで同時に使える家電の合計は?(早見表)
東京電力エナジーパートナーは、契約アンペアの大きさは同時に使用できる電気の量を表している、と説明しています。100Vの場合「100Wで1A」という目安(東京電力エナジーパートナーの説明)を使うと、契約アンペアごとに同時に使える家電のワット数の合計は、力率1とした場合のおおよその目安として次のようになります。
この早見表は、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bという契約で選べるアンペアの例です。契約している電力会社や地域、料金プランによって選べるアンペアの刻みは異なります。「家電の合計」の計算機では、使う家電のワット数を1つずつ入力して、契約アンペアとの余裕や超過をより具体的に計算できます。行見出しをタップすると、その合計のワット数と契約アンペアで計算機が開きます。
200Vや三相のときの計算は?
200Vの家電は、電圧の数字を200に変えるだけで同じ式(ワット数÷(電圧×力率))を使えます。たとえば200Vで3,000Wの機器なら、必要な電流は3,000÷200=15Aです。
三相の場合は、式に√3(ルート3)が加わります。
三相の電力は3つの相の電力の合計です。電圧欄には線と線の間の電圧(線間電圧。三相200Vなら200V)を入れます。線間電圧は各相の電圧(相電圧)の√3倍なので、合計の式を線間電圧で書き直すと√3が残ります。たとえば三相200Vで6,000Wの機器を力率1で使うと、必要な電流は6,000÷(√3×200)で約17.32Aになります。「W・V・Aの換算」で「三相」を選ぶと、この計算ができます。
電圧降下の計算方法は?
電圧降下は、電流が配線の電気抵抗を通るときに生じる電圧の低下です。このツールでは、配線方式ごとに次の式で計算しています。
係数は配線方式によって変わります。単相2線式は、電流が行きと帰りの2本の導体を通るため2です。三相3線式は、線間の電圧降下を計算するため√3(線間電圧が相電圧の√3倍になる関係から)です。単相3線式と三相4線式は、負荷が平衡していて中性線に電流が流れないと仮定すると、行きの導体1本分の抵抗だけで決まるため1です。
電気抵抗(Ω/km)には、経済産業省の技術基準にある、電線の太さごとの抵抗の上限値の表を使っています。単線は直径(mm)、より線は断面積(mm²)で、このツールの選択肢は表の値からそのまま選べるようにしています。導体の温度が20℃と異なる場合は、次の式で抵抗を換算します。経済産業省の技術基準にある換算式(R20 = Rt ÷ (1 + 0.00393 × (t − 20)))を、t℃の抵抗を求める形に直したものです。
代表的な電線の太さについて、15A・片道20m・単相2線式・定格電圧100Vの条件で計算した電圧降下は次のとおりです。
| 電線 | 抵抗(Ω/km) | 降下(V) | 割合(%) |
|---|---|---|---|
| 単線1.6mm | 8.92 | 5.352V | 5.352% |
| 単線2.0mm | 5.65 | 3.39V | 3.39% |
| 単線2.6mm | 3.35 | 2.01V | 2.01% |
| より線5.5mm² | 3.33 | 1.998V | 1.998% |
| より線8mm² | 2.31 | 1.386V | 1.386% |
| より線14mm² | 1.3 | 0.78V | 0.78% |
これらの表の抵抗値は、技術基準で定められた「◯◯以下」という規格上の上限です。規格に適合した電線の実際の抵抗はこの値以下なので、この計算で求めた電圧降下は実際と同じか、実際より大きめの値になります。
電力会社が維持する電圧の範囲は?
電気事業法施行規則38条1項は、電力会社が需要家に供給する標準電圧について、100Vの場合は101Vの上下6V(95〜107V)、200Vの場合は202Vの上下20V(182〜222V)を超えない値に維持することを定めています。
この基準は、電力会社が供給する電圧そのものについての基準であり、建物の中の配線で生じる電圧降下について何%までなら許容されるかを定めたものではありません。「電圧降下」の計算機で求められるのは、配線の抵抗によって生じる電圧の低下の大きさと、入力した定格電圧に対する割合だけです。その割合が適切かどうかの判定は、このツールでは計算していません。
このツールの前提
- 力率は既定で1としています。力率が1より小さい機器では、実際に流れる電流は力率1で計算した値より大きくなります
- 電気工事の要否や、電線の太さ・ブレーカーの容量が適切かどうかの判定は行っていません。工事が必要かどうかは電気工事士に、契約や設備については契約している電力会社にご確認ください
- 電圧降下は、電気用品の技術基準で定められた規格上の上限の抵抗値を使って計算した目安です。電圧降下が許容範囲に収まっているかどうかの判定は、このツールでは計算していません
- 契約アンペアの選択肢は、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bという契約の例です。契約している電力会社やプランによって、選べるアンペアは異なります
- 電線の長さは片道の長さを入力する前提で計算しています
- 三相の計算は、負荷が平衡している(3本の線に均等に電流が流れている)ことを前提にしています
よくある質問
力率とは何ですか?
200Vの家電はどうやって計算しますか?
契約アンペアを超えるとどうなりますか?
単線とより線の違いは何ですか?
電圧降下の計算値が実際より大きめに出るのはなぜですか?
単相3線式と三相4線式の電圧降下が同じ式になるのはなぜですか?
早見表にない太さ・断面積の電線を調べたいときは?
定格電圧とは何に使う数値ですか?
出典
電線の電気抵抗(単線・より線): 経済産業省「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈 別表第一(附表第一・附表第四)」
電力会社が維持する標準電圧の範囲: 電気事業法施行規則38条1項(e-Gov法令検索)
ワット数とアンペアの関係(100Vの目安): 東京電力エナジーパートナー「主な電気機器のアンペアの目安」
契約アンペアの考え方: 東京電力エナジーパートナー「ご契約アンペアの選び方」
契約アンペアの選択肢の例: 東京電力エナジーパートナー「従量電灯B・C」
力率の説明: 中部電力ミライズ「電気料金の計算方法」
当サイトは民間のサイトで、経済産業省・電力会社その他の公的機関・事業者が作成・監修したものではありません。電気工事の要否や契約内容については、電気工事士・契約している電力会社にご確認ください。